塗装設備の定期自主検査(法定)についてポイント

定期自主検査 塗装ブース 乾燥炉
公開日 : 2025年12月3日
塗装ブースと乾燥炉の定期自主検査のサムネイル

製造現場に欠かせない塗装ブースや乾燥炉(バーナー付)。これらの設備は、日々の生産性や品質に直結する一方で、労働安全衛生法に基づく「定期自主検査」が義務付けられています。本記事では、法令の概要から点検項目、記録の取り方、よくあるトラブルまで、現場で役立つ実践的な情報をわかりやすく解説します。

定期自主検査とは?  

定期自主検査とは、労働安全衛生法第45条および労働安全衛生規則に基づき、事業者が自らの責任で設備の安全性を定期的に確認する制度です。
対象となる設備には、以下のようなものが含まれます。

  • 局所排気装置(塗装ブース)
  • 乾燥設備(乾燥炉・バーナー付き含む)

これらの設備は、年1回以上の点検が義務付けられており、点検記録は3年間保存する必要があります。

塗装ブースの点検項目とポイント  

塗装ブースでは、有機溶剤や粉じんを扱うため、局所排気装置の性能維持が重要です。
以下の項目を中心に点検を行います。  

主な点検内容  

  • 風速測定
  • フィルターの目詰まり・損傷確認
  • 排気装置の状態確認
  • 操作盤の状態確認
 

乾燥炉(バーナー)の点検項目とポイント  

乾燥炉は高温を扱うため、火災や爆発のリスク管理が重要です。
以下の点検を実施しましょう。 

主な点検内容  

  • 炉内の状態確認
  • 炉内フィルターの詰まり・損傷確認
  • 燃焼装置の状態確認
  • 制御装置の動作確認
  • ファン・モーターの状態確認
 

点検記録の作成と保存  

点検結果は、記録簿に明記し、3年間保存する必要があります。
記録には以下の情報を含めましょう。 

主な点検内容  

  • 点検日
  • 点検者氏名
  • 点検項目と結果
  • 是正措置の有無と内容
  • 使用した測定機器の情報(風速計など)
 

よくあるトラブルと行政指導事例 

  • 点検未実施による労基署からの是正勧告
  • 排気装置の不備による有機溶剤中毒事故
  • 乾燥炉の火災事故と消防署からの指導
 

これらは、点検の未実施や記録不備が原因で発生することが多く、企業の信頼や生産活動に大きな影響を及ぼします。 

パーカーエンジニアリングのサポート内容  

パーカーでは、塗装設備の安全運用を支援する以下のサービスを提供しています。 

  • 定期点検の代行
  • 点検記録簿の作成
  • 作業主任者の選任支援
  • 設備更新・改善提案
 

まとめ  

定期自主検査は、単なる法令対応ではなく、現場の安全と品質を守るための重要な取り組みです。

「何から始めればいいかわからない」「点検のやり方が不安」という方は、ぜひパーカーエンジニアリングにご相談ください。

お役立ちコラム一覧に戻る

塗装ブース・乾燥炉の定期自主検査とは?法令遵守と安全確保のための実践ガイド

定期自主検査の目的と法的根拠

労働安全衛生法第45条とは

対象となる設備の種類

局所排気装置(塗装ブース)

乾燥設備(乾燥炉・バーナー付)

検査頻度と記録保存期間

塗装ブースの定期点検項目とチェックポイント

性能評価(風速測定)

フィルターの状態確認

排気装置・ダクトの安全確認

操作盤・制御系の動作確認

乾燥炉(バーナー付)の定期点検項目

炉内状態の確認

燃焼装置・制御機器の点検

安全装置の動作確認

温度管理・異常アラート確認

ファン・モーター・排気系統の点検

点検記録の作成方法と管理ポイント

記録に必要な項目一覧

保存方法と管理体制の構築

改善措置・再検査の対応方法

点検不足によるトラブル事例と行政指導の傾向

労基署からの是正勧告事例

有機溶剤中毒・火災事故のリスク

罰則・企業リスクへの影響

自社点検が難しい場合の外部委託・サポート内容

点検代行サービス

作業主任者の選任支援

設備改善・更新サポート

まとめ:安全と生産性を守る定期自主検査の重要性