HISTORY

沿革

~創立の時代~
日本の表面処理業界を先駆ける。

■ 1950 年代~

1951年2月24日特許庁より、当社創立者である里見雄二社長より申請された「防錆液による防錆加工装置」の実用新案が登録認可され、これを機会に当社の創立母体として日本パーカライジング(株)に設備部が創設され、表面処理装置のエンジニアリング業務が開始されました。
翌1952年、スプラボンデライト法による第一号機を納入。
1953年に至り、米国パーカーラストプルーフ社と戦後初めて技術交流の関係が始まり、同社のスペックを採用することにより、日本における表面処理業界のリーダーとして活動を開始いたしました。

創立者 里見雄二社長「防錆液による防錆加工装置」の
実用新案が登録認可
スプラボンデライト法による第一号機

~技術開発の時代~
先進の技術で産業をサポート。

■ 1960 年代~

1960年11月、日本パーカライジング(株)より独立し、社名をパーカー産業(株)として発足いたしました。
このころより弱電機・自動車業界向けのスプラボンデライト装置の製作が活発となり、活況を呈しました。
1963年ごろからは鉄鋼各社向けに切板、コイルの両面にわたる表面処理装置を多数納入。特に鋼板表面の活性化を図る目的として、新たな流動浸漬法を開発し、プレコートメタルの品質向上の一翼を担いました。
1965年に至り、電着塗装技術の実用化が始まり、当社はいち早くその技術を取り入れ、自動車・電機業界に多数の装置を納入し、全没式浸漬技術の開発に努めてまいりました。
さらに技術革新の進展に伴い、冷間鍛造の分野に果たした当社の役割も見逃せません。日本パーカライジング(株)の特許であったボンデライト+ボンダリューベ方式を、傘型タクト方式/ラビット方式によって省人・自動化し、自動車部品をはじめ多数の業界で採用され、合理化に貢献いたしました。

Surface Treating Equipment of Coil & Sheet

~発展の時代~
総合的な塗装プラントメーカーへ。

■ 1970 年代~

1974年、従来表面処理装置を主体とした当社の業務内容から、総合的な塗装プラントメーカーへ脱皮するため、西独オツトーデュール社と基本的な技術提携契約を締結し、同社が保有していた自動車ボディの縦型による全没浸漬法(フェルターク法)をはじめ、ED装置、オーブン、塗装ブース等、自動車ボディ塗装の一貫した西欧式の塗装システムを習得しました。これを大量生産方式に結びつけるべく、当社独自の研究開発を重ね、後年問題となった自動車ボディの防錆強化策に大きな影響を与え、フルディプ法において、他社に先駆けてリーダーシップを取る要因となりました。
1958年に初めて対米乗用車輸出を開始した自動車業界は、年々輸出車数も増大し、全世界で日本車が使われるようになり、当初予測し得なかったさまざまな問題が起こってまいりました。その中で最大のものが防錆力の問題でありました。1978年には電着塗装装置のカチオン化改造が始まり、1979年には表面処理装置のフルディップ化が行われ、当社はかねてより開発中であった独自の技術を応用し、数多くの装置を設置し得意先の要求に応じることができました。
一方、当社と後に統合することとなるパーカー・アレスター株式会社も1970年に設立されました。塗装設備部門を主軸として各種エアーフィルター、関連機器の製造・開発により発展。設立当初からアレスター乾式塗装ブースの製造販売、さらに1972年には王子製紙株式会社と協力してアレスターパッドの国産化に成功。1975年には米国リベッジ社と技術契約し、パーカー・スクラバー・ブースの製造販売を開始致しました。

Platecoil Pretreatment Equipment(Full-Dip type)

~海外展開の時代~
グローバルな支援体制を整備。

■ 1980年代~

1986年11月、社名をパーカーエンジニアリング株式会社と改称し、本社所在地を東京都中央区に移管しました。
1980年代に入ると、従来の実用性を主体とした防錆塗装の考え方から、付加価値を求めた塗装の高級化の指向が各産業に拡がり、塗装設備業界が活性化していきます。
一方、日本を取り巻く経済環境は極めて厳しいものがあり、各企業は競って海外にその生産拠点を設ける時代となり、当社の海外事業計画がますます重要性を増すことになりました。
当社は1965年にタイにて自動車、オートバイの表面処理・塗装プラントを建設して以来、東南アジア、台湾にて数多くのプラントを手掛けてまいりました。さらに1970年代になると東欧諸国、ソ連、さらに1980年代に入ってはアメリカの自動車ボディ・部品ラインの建築を数多く手がけました。
1990年代以降は台湾、東南アジア、さらに中国のプラントの受注が増加し相次いで現地法人を開設し、営業力とアフターサービスの強化を図っていくこととなります。
また海外事業の推進のため、1980年代よりいち早くCADシステムを導入し、内外得意先の要求に迅速に対応でき得る態勢を確立いたしました。

● 主要な海外事業拠点の設立の歩み

1987:米国、イリノイ州シカゴ市にPE OF AMERICA, INC.を設立。台湾、台北市に台湾派可股分有限公司を設立。
1988:タイ国、バンコク市にPARKER ENGINEERING (THAILAND)CO., LTD.を設立。
1995:中華人民共和国、上海市に連絡事務所を開設。
1996:インドネシア共和国、ジャカルタ市にP.T. PARKER ENGINEERING INDONESIAを設立。
1997:タイ国、バンコク市にPET TRADING CO., LTD.を設立。

上海事務所 インドネシア事務所タイ事務所

~拡大・拡張の時代~
技術力と営業力を重層的に。

■ 2000年代~

2000年には、同じく日本パーカライジンググループであるパーカー・アレスター株式会社と合併。塗装・表面処理設備の総合会社として、塗装設備部門の技術力の強化と幅広い営業活動が可能となりました。
2008年の業務提携から始まったDurr社との提携関係は2011年に至り資本・業務提携という形でさらに発展いたしました。国内外でのプロジェクトを共同で受注するなど着実に関係性を強化しております。
また当社は技術力の確立を目指し、2016年「足立R&Dセンター」をリニューアルオープン。塗膜品質及びブース性能、各種シミュレーションが可能な研究開発施設としました。
2017年には日本パーカライジングより粉体塗装機器及び設備の開発・製造・販売を手がけるアイオニクス事業を統合。グループ内の設備・装置事業を集約し、お客様への満足とサービスの向上を図っております。2018年にはアイオニクス事業にて利用していた「技術開発センター」を改装し、さらなる充実を図っております。
海外事業においては、2000年から2010年で約2倍の売上高成長で急速に事業を拡大いたしました。2010年度に入っては大型バスボディー/フレーム表面処理・塗装ラインをはじめ、大型案件を相次いて受注。さらに自動車ボディーラインのフルターンキー案件も継続的に受注をしております。
このような合併・統合・業務提携を通して獲得した新たな技術をベースに、国内外で精力的に営業を展開し、今日に至ります。今後も環境保全にも配慮した独創性に富む先進のテクノロジーを駆使し、次代の表面処理業界をリードしてまいります。

船橋写真
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