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塗装方式

①静電吹き付け法

外部荷電方式はもっとも標準的な塗装方法です。
アースされた被塗物に対して静電ガンの先端もしくは内部で粉体塗料に電荷を与え、クーロン力により塗料を付着させます。
塗料に電荷を与える方法として、ガン先の電極に100kVの高電圧をかけ帯電させる外部荷電方式(PulsePower9000)と、ガン内部の部品に接触・摩擦を行い帯電させる摩擦荷電方式(GX109,GX506T)があります。

外部荷電方式

摩擦荷電方式

摩擦荷電方式の特徴は
①仕上がりの塗装肌が綺麗。
②吐出量の管理を行う事で薄膜・中膜の調整が容易。(ジャストフィードエースフィード)
③自動ライン化を行いやすく、大量生産が可能。
等があります。

②流動浸漬法

流動浸漬法は被塗物を予熱し、流動化した粉体塗料に浸漬する方法です。
予熱の温度と浸漬時間により、膜厚を調整します。
流動浸漬法では一度に400~1000μの膜厚を付ける事が可能です。
熱容量の小さな被塗物は温度が冷める時間が早いため、この塗装方法は向きません。
また、使用する粉体塗料は熱可塑性の塗料が多く使用されるため塗装後の焼付乾燥は不要です。

③静電流動浸漬法

静電流動浸漬法は塗料の流動層の中に電極を設置し、帯電・流動した塗料の上部に被塗物を近づける事で塗装を行います。
流動層内に被塗物を浸漬する必要がないためライン化が容易となりました。
静電気の力のみで被塗物に塗料を付着させるため、小物部品(モータ部品、ワイヤー等)に適していています。
また、この方式では塗装後に後加熱が必要です。

④静電粉体塗装の原理